ロマン派について

その時代背景を色濃く映し出すクラシック音楽ですが、私が特に好きな時代は、ロマン派です。
自由を求めるロマン主義の影響によって、音楽は人間の感情や個性を重視する音楽に変わっていきました。このロマン派も4つの時期に分けた見方をされています。

【前期ロマン派】
シューベルト、ウェーバー、シューマン、ショパン、メンデルスゾーン

【後期ロマン派】
ワーグナー、ベルリオーズ、リスト、ヴェルディ、ヨハン=シュトラウス、サン=サーンス、フォスター

【新古典派】
ブラームス

【国民楽派】
ロシアでは、チャコフスキーをはじめとする、ロシア5人組(バラキレフ、ボロディン、キュイ、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ)が活躍し、ボヘミアではスメタナやドヴォルザーク、北欧ではグリーグ、シベリウスらが代表的な作曲家として活躍しました。
どの作曲家も名曲を残していて、どれも一度は聞かれたことがあるのではないでしょうか。
特にオーケストラの曲は編成も大きくなり、曲も壮大で迫力のあるものもこの時代は多いです。ぜひ一度聞いていただきたい曲をご紹介します。

  • ベルリオーズ「幻想交響曲」

    全ての楽章を聴くと1時間くらいになってしまうのですが、曲で描かれているのは、失恋の絶望から自殺を図った若い音楽家の幻想と夢です。(実は、このストーリーはベルリオーズ自身の実体験が元になっているそう。)そういうストリーだと思って聴くと、実に心の動きが繊細に表現されていて、心揺さぶられます。演奏45分あたりからが金管楽器のメロディが炸裂し、とても山場で迫力があります。聴く側も演奏する側も手に汗握るような展開となります。

  • リムスキー=コルサコフ「シェヘラザード」

    この曲はフィギアスケートの安藤美姫さんがプログラムで使われていたので、聴いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。プログラムでは随分カットされ、つなぎ合わせてあるのですが、全体で45分くらいの交響曲です。千夜一夜物語の語り手、シェヘラザード(シャハラザード、シェエラザード)の物語をテーマとしています。バイオリンの美しいソロから始まり、時に激しく、時に美しく、様々な場面が描かれています。第4楽章[バグダッドの祭り。海。船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲]は副題が示すように、船が難破する様子が、迫力を持って描かれ、とても盛り上がる楽章です。