ザ・シンフォニーホール

私が大阪で最も格式高いコンサートホールだと思っているのが、ザ・シンフォニーホールです。1982年、クラシック音楽コンサート専用ホールとしては日本で初めて建設されました。満席時残響2秒にこだわって設計されたホールで、その音響については国内だけでなく海外からも高い評価を受けています。観客席は1,704席と少なめですが、これも音響のこだわりを叶えるためだそうです。天井に40枚も設置された反響板は、鳥をイメージしてデザインされたものだそうで、その角度と照明によってできる陰影は視覚的にも美しいです。いつもこれを見ると、これから出会える音楽への期待感にワクワクさせられます。最寄り駅はJRと阪神の福島駅ですが、JR大阪駅や梅田界隈から歩くことも可能です。

ザ・シンフォニーホール
photo:YAMAHAサイト

フェスティバルホール


1958年に竣工し、2008年に老朽化を理由として建て替えられました。二代目ホールは、アールを描く茶色っぽい外観のホールの上に、超高層のオフィスビルが生えているという異質感が非常に印象的です。初代ホールは南側の川に面した外壁に「牧神、音楽を楽しむの図」と題された黒っぽいレリーフが象徴的だったのですが、二代目ホールではデザインを踏襲しつつも青色になったことで、現代的に再現されたと思います。クラシックだけでなく、ポップスやジャズ、能・狂言など多ジャンルの公演が行われるホールですが、意外なところだと、夏の高校野球の組み合わせ抽選会の会場でもあります。
photo:フェスティバルホールサイト

住友生命いずみホール


1990年に竣工した、席数821席のクラシック音楽専用コンサートホールです。フランスのケーニヒ社製パイプオルガンのほか、チェンバロやフォルテピアノ(古典ピアノ)も所蔵しており、様々なクラシック音楽を提供することが可能です。いずみシンフォニエッタという専属オーケストラがあり、以前NHKの「N響アワー」で司会をされていた西村朗さんが音楽監督をされています。またホールには、最高のサービスを提供するためにレセプショニストと呼ばれるお客様サービス係が所属しており、ホスピタリティ向上に努めています。
photo:住友生命いずみホールFacebook

兵庫県立芸術文化センター
(KOBELCO大ホール)


阪急の西宮北口駅から直結という抜群のアクセスを誇るホールとして2005年にオープンしました。芸術監督を指揮者の佐渡裕氏が務めるということで話題になりました。ホールは大ホール、中ホール、小ホールがありますが、ネーミングライツは別々になっており、それぞれKOBELCO大ホール、阪急中ホール、神戸女学院小ホールとなっています。専属オーケストラである兵庫芸術文化センター管弦楽団は年9回の定期演奏会をおこなっており、佐渡裕氏の指揮が見られるだけでなく、世界的な指揮者やプレーヤーを客演として招致しているとか。残念ながら私はまだ聴きにいけていないのですが、いつか必ず行きたいと思っています。
photo:YAMAHAサイト

尼崎市芸術文化センター
(あましんアルカイックホール)


私の出身地、尼崎市にあるホールです。メインホールであるあましんアルカイックホールは1,820席で、ステージの壁面の凹凸が特徴的なホールです。また、兵庫県の吹奏楽コンクール県大会が行われるホールでもあります。中学時代、県大会には行けなかったのですが、予選である東阪神地区大会もこのホールが会場でした。のちに、県内の別の地域出身者に「甲子園で高校野球の予選をやるようなもの」と言われたぐらい、兵庫県の吹奏楽関係者にとっては聖地。吹奏楽を題材としたアニメ作品『響け!ユーフォニアム』でもコンクール会場のモデルとして使われたそうです。
photo:尼崎市芸術文化センターサイト

生まれ育った街「尼崎市」


私の生まれ育った街「尼崎市」の紹介もちょこっとさせていただきます。

尼崎市は兵庫県の中でも大阪市に隣接している街。どちらかといえば兵庫県民というより大阪府民のような感覚です。実際、遊びに行くなら兵庫県内の繁華街より断然大阪梅田でした。でも市内にもちょっとしたショッピングモールがたくさんあり、少なくとも学生時代には遊ぶのに困りませんでした。そんな尼崎市のおすすめをご紹介します。

【阪神尼崎駅周辺エリア】
阪神尼崎駅は通称「はんあま」と呼ばれています。周辺にはさまざまなおすすめスポットが。
まずは「尼崎中央商店街」。毎年、プロ野球開幕と同時に阪神タイガース優勝へのマジックを勝手に点灯させている商店街といえば、関西の方ならニュースなどで見たことがあるのではないでしょうか。いまどき珍しい活気のある商店街です。
「尼崎えびす神社」は巨大な鳥居が有名。全国的にもあまりない、女性が宮司を務めていらっしゃる神社です。十日戎や夏越の大祓などの行事自体ももちろんおすすめなのですが、行事や月替わりなどいろいろな種類の御朱印があって、色もカラフルできれいなので、御朱印を集めている方にもぜひ行ってみていただきたい神社です。
そして、まだ新しい観光スポットが「尼崎城」です。もともとは江戸時代に築城され、明治の廃城令によって取り壊されたのですが、某家電量販店創業者が私財を投じて2018年に復元されました。鉄筋コンクリート造でお城感はあまりありませんが、体験ゾーンなどがあるので小さな子どもでも楽しめ、家族連れにおすすめです。
尼崎中央商店街(あまがさき公式観光サイト)
尼崎えびす神社公式ウェブサイト
尼崎城公式ウェブサイト

【塚口エリア】
塚口エリアは阪急神戸線とJR福知山線の2路線が通っていますが、徒歩で10分以上かかるぐらい離れています。阪急塚口駅周辺は商店が多く、少し離れると住宅街ですが、JR塚口駅の東側には工場が多く立ち並んでいます。
そのJR塚口駅東側にある「広済寺」は、近松門左衛門の墓があることで有名です。周辺の近松記念館、近松公園も含めた一帯を「近松の里」と名付けて市が整備していて、毎年秋には「近松祭」というお祭りを開催しています。JR尼崎駅からもアクセス可能なので、電車で行くならそのほうが便利かもしれません。
また、阪急塚口駅前の「さんさんタウン」というショッピングモールにある映画館「塚口サンサン劇場」もおすすめです。スクリーンは4つと小規模で、外観も昔ながらの映画館という感じで少し寂れた雰囲気ですが、話題の新作だけでなく、昔の名作やマイナーな作品なども上映していて、映画好きの間では人気の映画館なのだそうです。
近松祭(広済寺公式ウェブサイト)
近松の里(尼崎市公式ウェブサイト)
上映スケジュール(塚口サンサン劇場公式ウェブサイト)

尼崎市は、阪急・JR・阪神の3路線が走っており、バス便も充実していて交通の利便性が高いので、大阪市のベッドタウンとして人気です。街の雰囲気は、エリアにもよりますがどちらかというと下町という感じのところが多いような気がします。住んでいる人たちも魅力的で、見た目はちょっとガラが悪かったりする人もいるけど、接してみると気のいい人が多いなと思います(あくまで私の主観ですが)。私の両親は共働きでしたが、気にかけてくれる近所の方がたくさんいて、街に育ててもらったような感覚。都会に近い便利さと親しみやすさが同居した、大好きで大切な私の故郷です。尼崎市に住むなら、下記のようなサイトで探すといいと思います。
尼崎 賃貸マンション情報NET
尼崎市の中古マンション(フロンティアホールディングス)

「住みたい街ランキング」というのは有名ですが、「穴場だと思う街ランキング」というのもあって、尼崎市は2021年関西版で3年連続1位になったそうです。それだけでなく、同ランキングでは塚口が4位、武庫之荘が5位と、ベスト5に尼崎市内のエリアが3つもランクインしました。
2021年穴場だと思う街ランキング(尼崎経済新聞)

尼崎市のイベント情報や詳しいことは、下記のサイトも参考にして見てくださいね。
イベント(あまがさき公式観光サイト)
イベント検索(マイプレ)


photo(上):尼崎中央商店街
photo(中上):尼崎えびす神社
photo(中下):尼崎城
photo(下):広済寺(子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」より)