ヨハネス・ブラームスは1833年から1897年まで活躍したドイツの作曲家で、ピアニストでもあり、指揮者でもありました。
交響曲は全部で4曲作曲しており、オーケストラに所属していた時には、全て演奏する機会がありました。
初心者には、その良さがわかりづらいところもあるかも知れませんが、聞けば聞くほど、味と深みのある曲ばかりです。
多くのロマン派の作曲家と同様に、ブラームス自身、ベートーヴェンを崇拝していたようです。
他には管弦楽曲や協奏曲、また300の歌曲も残しています。
下記に4つの交響曲をご紹介します。個人的に指揮者のカラヤンが好きなので、カラヤンばかりの動画になってしまいましたが。カラヤンのカリスマ性や圧倒的な存在感が伝わってくる映像です。

  • 交響曲第1番

    カラヤンが指揮するベルリンフィルの映像です。交響曲第1番はブラームスが推敲に推敲を重ね、なんと21年を費やしたと言われています。この曲を初めて演奏したのは大学2年生の時。正直、バイオリンのソロと4楽章以外はあまり良さがわからなかったのですが、歳を重ねると、人生の様々なシーンと重ね合わせて、深く聴くことができるようになりました。明から暗へ。重厚感があり骨太で壮大な交響曲です。

  • 交響曲第2番

    交響曲1番とはうって変わって、軽やかで明るいイメージのこの2番。この曲は、ブラームスがオーストリアの避暑地で作曲した曲です。別名「田園交響曲」とも言われ、牧歌的で美しく安心して聴ける曲です。クライマックスの重厚感のあるオーケストレーションが華やかです。余談ですが、この映像の撮影の仕方も映画のワンシーンのようで素敵です。終始目をつぶってタクトを握るカラヤンに見とれてしまいます♪

  • 交響曲第3番

    交響曲2番とはうって変わった曲調の3番はブラームスが50歳の時の作品です。勇壮で印象的に始まる第1楽章の暗くうねるようなオーケストレーション。第3楽章は物哀しくも美しいメロディが有名なのですが、1961年の『さよならをもう一度』という映画でも用いられたそうです。第4楽章は早いパッセージで重厚感のあるオーケストレーションがカッコよく引き込まれてしまいます。私はブラームスの4曲の交響曲の中でも結構好きな曲なのですが、一般的にはマイナーなのかな?

  • 交響曲第4番

    出だしからの物哀しく美しいオーケストラの旋律は泣けます。第4楽章の重々しくうねるような旋律は、陰鬱で物哀しくもあります。途中、フルートの美しいソロがありますが、これも泣けます。そこから明るいメロディーになり、トロンボーンのコラールを迎えますが、荘厳で神からの啓示を感じるような響きです。クライマックスに向かい、また緊張感のある旋律が続きますが、激しさと重厚感をもってラストを迎えます。若い時に2度ほど演奏する機会がありましたが、歳を重ねた今なら、もっと違う思いを乗せて演奏することができそうです。